丸くて大きい目に背中の針が特徴的なハリネズミですが、最近ではテレビでも紹介されることが増え飼育したいと考える方も増加傾向にあります。
今回はハリネズミの飼い方についてご紹介していきたいと思います。
ハリネズミの生態と特徴
名前にネズミとついているのでネズミの仲間だと思ってしまいがちですが、実はハリネズミはモグラの仲間なのです。
日本のペットショップで売られているハリネズミはほとんどヨツユビハリネズミという種類で、ピグミーヘッジホッグという呼ばれ方をされることもあります。
ヨツユビハリネズミは中央アフリカのサバンナ地帯に生息していて夜行性で、単独で生活をしています。ですのでハリネズミを多頭飼育する場合は一つのケージに一匹で飼うようにしましょう。
雑食性で野生では昆虫類や小さめの爬虫類などを食べて生活しています。
嗅覚と聴覚はとても優れていますが、視力はあまりよくありません。
性格は憶病で外敵に襲われると頭とお腹を丸めて背中の針を逆立てて身を守ります。
威嚇の際には「シューシュー」と音を出すこともありますが、うるさいほどではありませんのでマンションなどでもご近所を気にすることなく飼育することができます。
寒さに弱いので冬場はヒーターを使用して温めてあげましょう。
飼育する際に必要な用品
どんな用品にもメリットデメリットはあります。自分やペットのスタイルに合ったものを選ぶようにしましょう。
ケージ
ハリネズミは夜行性なので昼間は動かず眠っていますが、夜になったら活発に動き回ります。
そのためハリネズミのケージは床面積の広い横幅60cm以上のものを選びましょう。
ハリネズミはジャンプをしないので高さはあまり必要ありませんが、回し車など大きさのあるものを設置するためにはある程度の高さがあったほうがいいです。
金網タイプのケージは温度調節が難しいのでアクリルやプラケースなどの方が管理し易く人気があります。
エサ入れ
ハリネズミはペレットをお湯でふやかしてあげるので、プラスチック製の場合は耐熱タイプを使うようにしましょう。
陶器製の中には湯切り口がついているエサ入れもあります。
水入れ
ケージに固定するボトルタイプと床に直接置くタイプがあります。
普通のお皿に水を入れると、当たって溢す可能性があるので注意してください。
床材
床材はケージの下に敷くものです。ペットシーツは掃除が楽ですがペットシーツの下に潜り込む可能性もあり、潜り込んだ状態で糞やおしっこをしてしまうことがあります。
そうなると掃除が逆に大変になってしまうので注意しましょう。
ウッドチップは吸水性に優れ、天然素材なのでハリネズミが食べてしまっても安全です。
針葉樹のチップはアレルギーになりやすいので、広葉樹のチップを使うようにしましょう。
その他にもコーンリター、ウッドリターなどもあります。掃除のしやすさやペットとの相性などで決めると良いです。
巣箱
ハリネズミが安心して眠れるように、入れてあげるようにしましょう。
入口に高い段差があるとハリネズミが入れない可能性があるので、できるだけ段差の少ない巣箱を選んであげてください。
回し車
運動不足にならないために回し車を設置してあげるといいです。
小さいサイズの回し車を使うと背中を痛めることもあるので注意しましょう。
回し車のサイズは25cmから30cm程度のものであれば大丈夫です。
トイレ
ハリネズミはトイレを覚えることがあります。すべてのハリネズミがトイレを覚えるわけではないので注意しましょう。
トイレはハリネズミ専用のものを選ぶと安心です。
トイレ砂
トイレに流せるタイプや消臭効果が強いもの、粒の小さいもの大きいものなど様々なものがあります。
ペットに合ったタイプのものを選びましょう。
ヒーター
冬場には必ず必要になるものです。ケージの下に敷くシートタイプのものや電球タイプのものなど種類がたくさんあります。
シートタイプのものを使う場合はケージの半分のサイズのものを使用しましょう。
ケージすべてを暖めると暑いときに逃げ場がなくなってしまうので、半分だけ暖めてハリネズミが自分で暖かいところと涼しいところを行き来できるようにしておくと良いです。
冬場だけではなく、夏場に冷房のついた部屋にいる場合は室内の温度によって必要になる可能性もあります。
革手袋
ハリネズミと触れ合うのでしたら必需品です。
慣れている子の場合はあまり必要ではないかもしれませんが、まだ慣れてない子や、飼い始めたばかりの子の場合は触ると針を立てて丸まってしまうので掃除の際などに移動させるには革手袋が必要になります。
ハリネズミフード
エサはハリネズミ専用のフードをあげてください。
ハリネズミの顎は弱いため、硬いフードだと食べられないことがあります。
フードはふやかしてあげるようにしましょう。専用フードの中にはふやかし不要のタイプのものもあります。
ペットに合ったタイプのものを選んでください。
ハリネズミのお世話の仕方
エサは一日2回あげてください。ハリネズミは夜行性なので少しだけ夜の餌を多めにすると良いでしょう。
水は飲み切っていなくても新しい水に変えます。
ケージ内の温度は常に26℃前後を保っていてください。ハリネズミは寒くなると冬眠、暑くなると夏眠というものをします。
どちらも体に負担がかかるものなので気を付けましょう。
糞をしていたらその都度取り除いてあげてください。
一か月に一回はケージを丸洗いして綺麗にします。その際ケージの中に入れているエサ入れや巣箱なども一緒に洗うと良いでしょう。
懐かせるために手から直接おやつをあげたりすると効果的です。
ケージから出しての散歩は必要ではありませんが、コミュニケーションの一環として散歩をする場合はサークルなどを使用するといいでしょう。
まとめ
ハリネズミは暖かい地域に住んでいる生き物なので、日本の寒さにはとても弱いです。
しかし温度管理をしっかりとしてあげればそこまで飼育するのが難しい動物ではありません。
懐かせるのに時間はかかりますが、その分懐いてくれたときの喜びは大きくなるものです。
ぜひハリネズミと一緒に暮らしてみてください。